「弥富相生山線」道路計画について、名古屋市が回答すべき質問をリストアップしました。
ページ下部に、質問一覧があります。
全体に関する質問
質問1:道路計画の目的は?
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この道路計画のそもそもの目的を、優先順位の高い順に教えて下さい。
-
5月の土木交通委員会での当局答弁(24:10辺りから)では、5つが列挙されました。
- ①:既存の入り込み対策で、住民に不便をかけている。入り込み対策による、事故の減少効果
- ②:島田・野並の渋滞対策
- ③:暮らしの利便性
- ④:防災機能
- ⑤:自然とのふれあいを深める
この5点で合っていますか?
質問1の意図:
まずは、当局に、道路計画のそもそもの目的を明確にさせる必要があります。
それぞれの項目について疑問点が発生しています。
「説明会」における当局の説明では:
整備目的ですが、弥富相生山線は名古屋都市計画の幹線街路として、都市の骨格を形成する道路であり、都市内におけるまとまった交通を受け持つとともに、円滑な交通処理と良好な市街地環境の形成、さらには災害時の防災性の向上を図ることを目的としています。
となっていますが、これでは曖昧で具体性がありません。
目的を明確にさせて、それぞれの疑問点を追及していく、というプロセスが有効です。
疑問点1. 「入り込み対策」について
当局は、定量的(数値的) な調査・シミュレーションを行っていません。
また、「入り込み対策」の対象が山根学区のみとなっています。相生学区や高坂学区、野並学区などは対象外となっています(後述)。
疑問点2. 「島田・野並の渋滞対策」について
そもそも島田・野並は、当局のデータによれば、渋滞していません。
道路建設は本質的な渋滞対策にもならない、と指摘されているのに、なぜ渋滞対策が道路建設の目的になっているのでしょうか?
疑問点3. 暮らしの利便性
久方・昭和高校前交差点での新たな渋滞の発生により、時間短縮効果が不明です。
そもそも、時間短縮効果は、不確実な数字ですので、データが信用できません。
疑問点4. 防災機能
道路建設や一般車両の通行により、水害や火災の発生リスクが生じます。
疑問点5. 自然とのふれあいを深める
森林区間内の車両通行による騒音が問題になります(後述)。
また相生山緑地周辺での過密駐車が発生する可能性があります。
駐車場を緑地内に整備すると、自然破壊になります。
問題点① 住環境に関する質問
質問2:住環境の悪化リスクについての調査は?
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一般車両通行にともなう、事故の発生リスクや治安悪化リスクについて、どのようなデータがありますか?
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山根学区以外の学区について、新たに発生すると予想される「入り込み交通」の検証はしましたか?
質問3:住環境の悪化リスクを無視していないか?
- 沿線の住環境の悪化リスクを、どれほど考慮しましたか?
5月の土木交通委員会における当局の説明によると、2021年3月30日の「学術検証懇談会」を経て、「折衷案」が必要と判断したとのことです。
しかし、その「学術検証懇談会」資料には、事故・騒音・治安悪化などの「住環境の悪化リスク」に関する記述が見当りません。
山根学区の通り抜けに関する記述があるのみです。
2025年の「学識者ヒアリング」にも、住環境の悪化に関する議論は見当たりません。
つまり、騒音・事故増加・違法駐車・新たな入り込み問題などは、議論された形跡が一切ないまま、道路計画が推進されています。
また、広沢市長は、「通してほしいという地元の声が非常に多く、環境破壊についての意見もあり、どちらにも配慮した案になった」と語っています。しかし、このコメントにも、「住環境の悪化リスク」を考慮した形跡はありません。
質問4:「環境基準」を超える騒音の説明は?
- 「環境基準」を超える騒音が発生することを、地域住民に説明しましたか?
2026年3月1日の「説明会」資料には、「要請限度内だからOK」との記述がありますが、そもそも「環境基準」と「要請限度」は別物です。
本来使うべき「環境基準」に照らすと、市の予測値はすでに大きく超過しています。
この点について、地域住民は納得しているのでしょうか?
質問5:「一般車両を通すか・通さないか」という議論は実施したか?
- 「一般車両を通すか・通さないか」という議論を、地域住民との間で行いましたか?
「道路を通すか通さないか」という議論と、「一般車両を通すか通さないか」は、別の問題です。
なぜなら、住環境への悪影響を心配する地域住民にとって、道路建設の工法の種類などは無関係の問題という点です。
住環境問題は、市民意見の中でも、大きな比率を占めます。 実際に、地域住民から、不安や不信の意見がたくさん寄せられています。
参考:市民意見データベース:住環境への悪影響と事故の発生リスク
質問6:折衷案の名称は不適切?
- 「弥富相生山線の折衷案」という名称は不適切ではないですか?
相生山問題の多くが、「一般車両の通行」に起因します。
「ヒアリング議事録」にも、「一般車両を通さない方が良い」との意見があります。
「住環境悪化」の問題は、工法とは無関係です。
どのような工法であれ、7700台の一般車両の通行が発生します。
本事業に関しては、「一般車両を通すかどうか」が問題の核心であって、「環境に配慮した工法」をもって「折衷案」とするのは、明らかな詭弁です。
問題点② 交通効果
質問7:野並・島田交差点は、本当に渋滞しているのか?
- どの数字をもって「渋滞している」としているのですか?
5月の「土木交通委員会」での当局答弁(24:10辺りから)では、本事業の目的の一つは「島田・野並の渋滞対策」と明言しています。
しかし、車線拡張工事などで、渋滞は解消しています。
これは数字でも裏付けられます。
例えば、2021年3月30日開催の「学術検証懇談会」の資料では、
- 野並交差点:
- 交差点需要率:0.820
- 許容需要率:0.913
- 島田交差点:
- 交差点需要率:0.784
- 許容需要率:0.913
となっており、「交差点需要率が許容需要率以内に収まっている=渋滞していない」、といえます。
質問8:「道路建設が渋滞対策になる」という根拠は?
- どのような論拠で「道路建設が渋滞対策になる」としていますか?
「学術検証懇談会」資料の数字によれば、「弥富相生山線」の道路建設によっても、交通量は5%程度しか減少しません。
道路建設が渋滞対策になる、という事実は、確認されません。
また、渋滞対策効果を否定する学識者意見もあります。
2025年の「学識者ヒアリング」議事録では、:
「道路整備により...一時的効果があるが、根本的解決にはならず,,,」
「渋滞は交通総量を減らさないと意味がなく、根本的解決にはならない」
質問9:昭和高校前交差点の2つの矛盾した数値
昭和高校前交差点の「渋滞」について、
◯2021年3月「懇談会」資料
- 交差点需要率
- R7整備なし:0.870
- R7整備あり:0.825
- 許容需要率:0.900
◯2026年3月1日「説明会」資料
- 交通容量比
- 整備なし:0.615
- 整備あり:0.750
- 1.0未満だからOK(当局の説明)
とあります。
- 「説明会」資料で「交通容量比」を用いたのはなぜですか?
交差点の混雑度を評価するためには、「交通容量比」ではなく「交差点需要率」が適切です。
「交差点需要率」の方が、より正確で、シビアな数字になりがちです。
「交通容量比」を用いた理由を教えて下さい。
- 矛盾した数字の意味は?
昭和高校前交差点の「渋滞」について、
2021年3月の「学術検証懇談会」資料によれば、交差点需要率は、道路整備により混雑が減少する、となっています。
一方、2026年3月1日「説明会」資料では、道路整備により混雑が増加する、となっています。
2つの数字の矛盾について教えて下さい。
もはや「説明会」資料そのものが信用できません。
質問10:時間短縮効果は、新たな混雑を計算にいれたか?
- 「時間短縮効果」は、新たな混雑を計算に入れましたか?
市民意見でも、道路建設によって、「久方交差点付近の渋滞がひどくなるのでは?」という意見がたくさん寄せられています。
もし「久方交差点」「昭和高校前交差点」が新たに混雑する、となると、名古屋市が道路建設のメリットとして掲げる「緊急車両や一般車両の時間短縮効果」も打ち消されます。
新設道路の両端で新たな渋滞が発生したら、「時間短縮効果」がマイナスになることもあり得ます。
質問11:東海通の相生山交差点の調査は?
1日7700台の一般車両の通行により、東海通の相生山交差点も影響を受けると考えられます。
東海通の相生山交差点の混雑予測についても、「交差点需要率/許容需要率」を提示してください。
質問12:道路建設の長期的な費用対効果は?
- 長期的に見て、費用便益比(B/C)は1を「大きく」上回る、と考えていますか?
人口減少・高齢化により、長期的に見ると、新設道路の費用対効果は、将来的にどんどん低下します。
- 工事区間の予測交通量が減少
- 周辺交通量も減少
そして、各交差点の「混雑」は、現在よりもさらに自然解消されます。
つまり、建設効果はほぼなくなります。
一方で、維持・補修費については人口と無関係に発生するため、一人当たり財政負担は増加します。
費用便益比(B/C)が1を大きく上回らないようでは、環境破壊を伴う事業として、正当化されません。
問題点③ 生態系
質問13:学識者意見の科学的根拠は?
2025年の「学識者ヒアリング」に、
「緑地内の広範囲にいるので道が出来ても絶対残る。」
「たとえ道路を建設して車が走ってもヒメボタルを守れそうということがかなりの確度をもって言えそうである。」
という意見があります。
学術的に、「絶対残る」「かなりの確度」というためには、現在名古屋市の公開している「分布・個体数の現況調査」だけでは全く不十分です。
これらの発言の科学的根拠を提示してください。
質問13の意図:
個体群がどうなるかを学術的に検証するには、「メタ個体群モデル」や「個体群動態モデル」、「PVA(個体群存続可能性分析) 」といった数理モデルを用います。
ヒメボタルの個体群について学術的に調査する場合、
生息地 → ネットワーク → 個体群
というステップで調査・評価します。
| 調査ステップ | 問い | 手法の例 |
|---|---|---|
| ① 生息地 | 森・湿地などの生息地がどれだけ残るか | 生息地評価・GIS・ハビタット評価 |
| ② ネットワーク | 生息地同士の連結性が維持されるか | 連結性分析・メタ個体群モデル |
| ③ 個体群 | 各地域の個体群が将来も存続できるか | 個体群動態モデル・PVA |
相生山緑地のヒメボタル調査においても、「学術」や「学識」を名乗るなら、適切な数理モデルで評価すべきです。
科学的根拠がなければ、「学識者ヒアリング」全体の信頼性に疑問符がつきます。
質問14:騒音や振動の影響についての科学的データ
-
2025年の「学識者ヒアリング」では、ヒメボタルについて、騒音や振動の影響はない、としていますが、そのための科学的根拠を提示してください。
-
また、ヒメボタル以外の、たとえばタヌキなどの生物について、騒音や振動の影響についての影響を、科学的に示してください。
質問14の意図:
質問13同様、「学識者ヒアリング」のコメントには、科学的根拠が疑われます。
個人の私的な感想を、学術的見解であるかのように装っていたとしたら、大問題です。
質問15:夜間通行止めの確約は?
- ヒメボタルのための「夜間通行止め」は、確約できますか?
「学術検証委員会」で必須とされた「夜間通行止め」の措置が、現在の市の案では「検討する」という曖昧な表現に後退しています。
「検討」だけはしたものの実行はしない、ということも十分ありえます。
これでは、ヒメボタルの保全が保証されません。
問題点④ 水循環と災害
質問16:治水政策との矛盾について
- 道路計画は、名古屋市の「雨に強い街づくり」対策と、完全に矛盾していませんか?
2026年9月の日本各地の豪雨災害など、都市の治水が大きな課題となっています。
名古屋市も、「水の環復活2050なごや戦略」等を策定して、雨庭や雨水タンクに補助金を出すなど、「雨に強い街づくり」を推進しています。
森には、雨水を吸収する能力があります。
しかし道路建設によって、
- 1haにおよぶ舗装部分の雨水が、下流域に直接流出する
- 切土などの造成工事によって、雨水が舗装部分に集まる
- 工事にともなう森の乾燥化によって、森の薄い吸収能力が低下する
本事業は、名古屋市の「雨に強い街づくり」に、真っ向から対立しています。
資料
2010年の「第3回学術検証委員会」の議事録で、寺井委員は、事務局に試算を依頼した結果を報告しています。
水環境の点では、「水の環復活2050なごや戦略」というのが制定され、それでは名古屋市の緑が今非常に少なくなっており、それを2050年までに36%まで増やすという目標を掲げて、どうすればいいかということを計算しています。それで、実際に相生山に道路を通した時に水環境がどうなるかということで、事務局の方に計算してもらいました。そうすると、今道路を造らないで緑地のままであったとすると、降った雨の37%が浸み込まずに直接流出します。ところが道路を造ると、今の計画で歩道を造って、浸透枡を造って、シェルターに緑を造ってという配慮をして道路を造ったとしても、道路を建設した場合に降った雨の55%が直接流出するという計算結果がでてきました。将来36%という水の直接流出の目標からすると、55%の流出というのはものすごくマイナスです。
質問17:森の乾燥化対策は?
- 「森の乾燥化」への対策を行う予定はありますか?
道路建設によって、「森の乾燥化」が懸念されています。
例えば、
- 樹木の伐採によって、保水能力が低下
- 舗装によって、本来しみ込むべき雨水が流出
- 風通しが良くなることで、森が乾燥(エッジ効果)
「森の乾燥化」は、水害や森林火災のリスクを増加させます。
何らかの対策が必要です。
質問18:郷下川流域の浸水対策は十分か?
- 雨水流出の増加にともなう郷下川流域の氾濫・浸水リスクについて、約1000m³の貯留施設を整備していますが、1000m³で十分とした根拠を教えて下さい。
郷下川流域の氾濫リスクに関する市民意見に対して、名古屋市は、
弥富相生山線ではその整備に伴う雨水流出の増加に対し、概ね30年に一回程度発生しうる降雨を対象とした雨水流出抑制施設として、約1000m³の貯留施設を既に整備しております。
と回答しています。
しかし、簡単な試算によれば、1,000m³という数字は、東海豪雨クラスの降雨強度(時間雨量約90〜97mm/hr)に対して、「道路の舗装面から、1時間程度の降雨で新たに増える雨水」を吸収する容量でしかありません。
総雨量500mm以上の東海豪雨や2026年9月の千葉豪雨レベルには、とても対応できるとは考えられません。
しかも、寺井委員の紹介した試算では、流出率が37%から55%に上昇する、とされており、この増加分に対しても、やはり1,000m³では不十分となります。
質問19:樹林区間における重大事故の対策は?
樹林区間で重大な事故が発生した場合の火災リスクや、燃料や化学物質などによる森林の汚染リスクは、想定していますか?
問題点⑤ 森の価値の毀損(きそん)
質問20: 駐車場は、どこに造るか?
- 相生山緑地へのアクセスの向上や、「人と自然とのふれあい(コミュニケーションの場 市民のオアシス)」を掲げていますが、駐車場は、どこに、どれだけの規模を整備する予定ですか?
その際の自然破壊の規模は、どうなりますか?
質問21: 騒音と癒し効果の毀損について
- 車両通行による深刻な騒音により、「人と自然とのふれあい」による「癒し効果」が得られなくなりますが、その損失をどう考えますか?
説明会資料によれば、「71デシベル」の騒音が発生することになります。
「70デシベル」は、下記の音量です。
- 騒々しい事務所の中や騒々しい街頭
- 会話への影響: 普通の声では聞き取りにくく、大声で話す必要があります。
これでは、森のレクリエーションどころではありません。
名古屋市民にとって、大きな経済的損失となります。
問題点⑥ 時代遅れの計画
質問22:「生物多様性エリア」と「あいちミティゲーション」
- 相生山緑地は全域が、「名古屋市内の生物多様性重要エリア」に含まれます。
「あいちミティゲーション」によれば、まず第一に取るべき「回避」の行動(道路を建設しないこと)が記されています。
どのような「回避」策を講じましたか?
質問22の解説:
「あいちミティゲーション」とは:
開発などにおける自然への影響を回避、最小化し、それでも残る影響を代償するという順番に則って検討・実施します。
- 回避:開発を中止したり、別の場所で行うことにより自然への悪影響を避ける
- 最小化:開発面積を縮小するなどして自然への悪影響をできる限り少なくする
- 代償:開発によって失われる自然のかわりに、開発区域内で自然を創出して代償する。または、開発区域外で自然を保全・再生・創出して代償する。
問題点⑦ 不誠実な住民合意形成
質問23:広沢市長の判断材料となった情報は正確か?
-
広沢市長は、反対派と賛成派に会って話を聞いた、ということですが、具体的に、誰に会って、どんな話を聞いて、道路建設工事の再開の判断をしましたか?
-
広沢市長は、反対派の地域住民からも、話を聞きましたか?
質問23の意図:
もし、広沢市長の判断材料が、推進派のデマや間違った情報であったら、重大です。
騒音や事故リスクなどの住環境の問題について、反対派の住民から、実際に話しを聞いたかどうかも問われます。
この点については、市長出席による住民説明会の開催が必要です。
問題点⑧ 財政と公共事業
質問24:費用便益比(B/C)の算出拒否について
- 費用便益比(B/C)を算出しない、となると、どのように公共事業の評価を行うのですか?
5月の土木委員会で、当局は、費用便益比(B/C)の算定を拒否しました。
- 多面的機能の場合は計算が複雑
- 国の交付金がない場合は計算しない
と当局は主張します。
しかし、これでは市民や市議会が、本事業の効果について定量的にチェックする手段を持たない、ということになり、大きな問題です。
質問25:費用便益比(B/C)の大まかな試算は?
- 本事業の費用便益比(B/C)は、1.0を大きく上回る見込みはありますか?
費用便益比(B/C)の、大まかな「桁感」だけをつかむために、粗い試算をしてみたところ、1.0を下回る可能性を示唆する数字となりました。
1.0を大きく上回る見込みがないと、この事業が「社会にとってプラス」であることの説明にはなりません。
質問26:相生山の「緑の価値」はいくら?
- 道路建設にともなう経済的損失、例えば、
- ヒメボタルや緑の減少にともなう、観光資源やシビックプライドの価値の損失
- ヒートアイランド化に伴うエアコン代や健康被害
- 洪水対策費
といった「環境コスト(外部不経済)」は、どれくらいの金額で見積もっていますか?
- また、相生山緑地そのものが持つ「グリーンインフラ(自然資本)としての経済的価値」は、どれくらいの金額で見積もっていますか?
質問26の意図
相生山緑地の「緑の価値」は、
- 環境コスト
- グリーンインフラとしての経済的価値
という2つの側面から見積もる必要があります。
名古屋市は、緑の価値を、どれくらいの金額で見積もっているのでしょうか?
質問27:公共事業における優先順位は?
- 名古屋市の事業における、「弥富相生山線」道路計画の優先順位は、どれくらいですか?
名古屋市は、インフラや教育施設の老朽化対策や水害対策など、緊急度・優先度の高い課題を数多く抱えています。
一方で、「2026年アジア競技大会」などの経費により、財政状況が一段と厳しい状況になっています。
緊急性のない「弥富相生山線」道路計画に巨費を投じることは、正当化されません。
質問28:公共事業としての必要性は?
- 巨額の費用や「森の破壊」を正当化できるような、どのような「必要性」がありますか?
当局が主張する「道路計画の5つの目的」の中には、最優先事項となるような「必要性」が見当たりません。
「環境保全を優先するか、交通利便性を優先するか」という価値観の対立は、根本的に埋められません。
それでも道路を建設する場合には、単なる利便性や快適性(ウォンツ)ではなく、強い必要性(ニーズ)が求められます。
必要性(ニーズ)とは、ライフラインの維持・復旧といった公共の安全に関わる場合などですが、これだけ道路が整備されている今、そのニーズは満たされています。
必要性のない「弥富相生山線」道路計画に巨費を投じることは、正当化されません。
質問29:公共事業としての比例性は?
- 数分間の移動時間の短縮のために、貴重な相生山緑地の自然を破壊することは、公共事業として妥当といえますか?
公共事業における比例性の原則(比例性)とは、
「達成しようとする行政目的(公益)と、そのためにとられる手段(国民の権利・利益の制限や財政負担)との間に、妥当なバランスが保たれていなければならない」
という法原則です。
この道路建設によって得られるものは、わずか数分間の移動時間の短縮です。
一方で、失われるものは、相生山緑地の豊かな自然です。
数分の利便性のために、名古屋に残された貴重な里山を損なう行為は、行政法上の「比例性の原則」(目的に対して手段が過剰であってはならないという考え方)に照らして、著しく均衡を欠いています。
質問一覧
全体に関する質問
│ └── 質問1:道路計画の目的は?
問題点① 住環境に関する質問
│ ├── 質問2:住環境の悪化リスクについての調査は?
│ ├── 質問3:住環境の悪化リスクを無視していないか?
│ ├── 質問4:「環境基準」を超える騒音の説明は?
│ ├── 質問5:「一般車両を通すか・通さないか」という議論は実施したか?
│ └── 質問6:折衷案の名称は不適切ではないか?
問題点② 交通効果
│ ├── 質問7:野並・島田交差点は、本当に渋滞しているのか?
│ ├── 質問8:「道路建設が渋滞対策になる」という根拠は?
│ ├── 質問9:昭和高校前交差点の2つの矛盾した数値について
│ ├── 質問10:時間短縮効果は、新たな混雑を計算にいれたか?
│ ├── 質問11:東海通の相生山交差点の渋滞調査は?
│ └── 質問12:道路建設の長期的な費用対効果は?
問題点③ 生態系
│ ├── 質問13:学識者意見の科学的根拠は?
│ ├── 質問14:騒音や振動の影響についての科学的データは?
│ └── 質問15:夜間通行止めの確約は?
問題点④ 水循環と災害
│ ├── 質問16:治水政策との矛盾について
│ ├── 質問17:森の乾燥化対策は?
│ ├── 質問18:郷下川流域の浸水対策は十分か?
│ └── 質問19:樹林区間における重大事故の対策は?
問題点⑤ 森の価値の毀損(きそん)
│ ├── 質問20: 駐車場は、どこに造るか?
│ └── 質問21: 騒音と癒し効果の毀損について
問題点⑥ 時代遅れの計画
│ └── 質問22:「生物多様性エリア」と「あいちミティゲーション」
問題点⑦ 不誠実な住民合意形成
│ └── 質問23:広沢市長の判断材料となった情報は正確か?
問題点⑧ 財政と公共事業
├── 質問24:費用便益比(B/C)の算出拒否について
├── 質問25:費用便益比(B/C)の大まかな試算は?
├── 質問26:相生山の「緑の価値」はいくら?
├── 質問27:公共事業における優先順位は?
├── 質問28:公共事業としての必要性は?
└── 質問29:公共事業としての比例性は?