野並・島田交差点の渋滞はすでに解消

道路整備の効果で朝の混雑は大幅改善

名古屋市は、かつて慢性的な渋滞が課題となっていた野並交差点および島田交差点について、道路改良を実施してきました。

野並交差点では北行き左折専用車線の追加、島田交差点エリア(島田交差点~新島田橋西交差点)では西行き直進車線の追加が行われています。

その効果は、市の検証結果にも明確に表れています。

市の検証結果

箇所 渋滞方向 交通量ピーク時間帯における渋滞長
対策前
(平成28年度)
対策後
(令和4年度)
m m
野並交差点 北行き 260 70
島田交差点 西行き① 470 90
西行き② 500 60

※交通量ピーク時間帯:午前7時~午前9時

渋滞はほぼ解消

渋滞長は、野並交差点北行きで260mから70mへ、島田交差点西行きでは470mから90m、500mから60mへと大幅に短縮されており、朝の通勤時間帯の渋滞はほぼ解消されたことが確認されています。

さらに、この間には地下鉄桜通線の徳重延伸も実現し、自動車交通の分散も進みました。

実際に、島田交差点を日常的に通行している立場から見ても、東から西へ向かう朝の時間帯に渋滞に遭遇することはほとんどなく、スムーズに通過できる状況となっています。

こうした現状を踏まえると、行政側の説明も「朝の渋滞」ではなく、「夕方の時間帯は混雑する」という表現に変化しています。

つまり、従来問題とされていた朝の慢性的な渋滞については、道路改良などの効果によって大きく改善されたことを示していると言えます。

これまで実施されてきた

  • 野並交差点の左折専用車線整備
  • 島田交差点エリアの車線追加
  • 地下鉄桜通線徳重延伸

といった交通対策により、野並・島田両交差点の渋滞問題は大きく改善されました。

数値でも実証

渋滞を語る上で、「混雑している」という表現は、曖昧であり、根拠として不十分です。

交通工学には、渋滞しているかどうかを判定するための数値的な基準があります。

交通容量比と交差点需要率

その数値は、一般的な道路の場合は、「交通容量比」で示されます。

交差点の場合は、交通容量比ではなく「交差点需要率」で判定します。

すなわち、

  • 道路の場合:「交通容量比」が1.0未満だと、通行が機能している=渋滞していない
  • 交差点の場合:「交差点需要率」が「許容需要率」未満だと、通行ができている=渋滞していない

と、定量的に判定することができます。

野並・島田交差点の場合

野並・島田交差点などについては、2021年3月30日開催の「弥富相生山線の道路建設に係る学術検証懇談会」の資料に、「交差点需要率」が示されています。

すなわち、

野並交差点:
  • 交差点需要率:0.820
  • 許容需要率:0.913
島田交差点:
  • 交差点需要率:0.784
  • 許容需要率:0.913

※島田交差点については、改良工事により、交差点需要率が大幅に改善した経緯があります。

結論:野並・島田交差点は渋滞していない

この値によると、野並・島田交差点の「交差点需要率」は、「許容需要率」以内となっており、通行が機能している=渋滞していない、と判定できます。

つまり、行政の資料でも、野並・島田交差点は、渋滞していないことが裏付けられます。

弥富相生山線の必要性は大きく低下

その結果、当初、渋滞対策を目的の一つとして都市計画決定された弥富相生山線については、整備当時と比べてその必要性は大きく低下していると考えられます。

現在の交通状況を踏まえれば、新たな道路建設ではなく、既存インフラの有効活用や周辺環境との調和を重視した都市計画を進めることが、より現実的な選択肢となっています。