2010年3月2日に開催された第2回「相生山緑地の道路建設に係る学術検証委員会」にて、11名の市民から意見が陳述されました。
このページでは、「相生山の自然を守る会」野田氏の意見陳述を抜粋して紹介いたします。
「相生山の自然を守る会」野田氏の意見陳述
私は相生山のすぐそばに住んでおります。野田と申します。
私も代表が話しました「相生山の自然を守る会」で10年間活動してきました。
資料の中に「歩こう会日記」というのがあるのですけど、写真の印刷が不鮮明で、申し訳ないのですが、原本はこういう風に、もしインターネットで見ていただけましたら、これだけではなくて、もっとたくさん出てますので、私たちは 2000年7月から、この「歩こう会」をやっております。
相生山を皆さんに知っていただいて、それとこの道路問題も考えていただこうということで、皆さんに呼びかけて始めました。
先月の「歩こう会」の折、すぐ近くに住んでらっしゃる方とお話をしましたところ、ここは子供たちにとって、とても大事な場所だから、これを教育の場にして欲しいという声を聞きました。
そして私も本当にそう思います。
私たちもホタルの季節には、5 月の始めに最初の1頭が見たいというところから、一ヶ月以上、最後の1頭までというのを合言葉に毎日、相生山を徘徊しております。
その中できちっとデータをとった訳ではありませんが、私たちの中にはある程度の相生山のホタルの状況を把握している者があります。
毎日10時から、あるときは2時くらいまで見ているときがあります。
その中で、さきほどの話の中に道路工事の音がすごかったというときに、本当にタヌキがあちこちに出たのですね。
私の住んでいるマンションの階段のところにも夕方帰りましたら、タヌキがおりました。
「あなたどこにいるの。」と言ったらしげみの中に入っていきましたけれど、交通事故にあったタヌキとか、そういうのをたくさん当時目にしました。
環境に配慮した道はつくるけれども、その前の状況の中で、生き物に配慮されてない。
やっぱりこの学術的に検証されるのは、とてもうれしいですけれど、その中に私たち住民の心というのを入れて欲しいなという気がします。
私がこの活動を始めたときに、山の中で、小学校 3・4 年生の子供に会いました。
「何しているの。」と言ったら、
「虫を見つけている。」
そして、しばらく一緒に探しました。
その時に私が
「ここに道路ができるのよ」という話をしたら、その二人の子供が
「そんなの環境破壊じゃん。だめだよ、こんなとこに僕たちの遊び場に道路をつくってほしくない。おばさんがんばってね。」
と言っている声が私は10年くらい経ちましたけれど、今でも心に残っております。
そのことも皆さんの検証の中に入れていただきたいと思っております。
添付資料
歩こう会日記(2008年5月1日)
白い花の季節
5月1日 曇り時々晴れ 参加者13名
集合場所のオアシス森相生口は、樹は切り倒され…歯抜けのように西の空が見え…
道路工事の機械の音と白い土がむきだしになった様子には胸が痛みました。
天気は曇り空で少し蒸し暑い日になりそうです。
森の入り口のところでカスマグサをみつけた。
カラスノエンドウやスズメノエンドウと同じマメ科。
カスマグサの名前の由来はカラスエンドウとスズメエンドウの間というのでついたそうです。
結構単純なんですね。
竹林をぬけるとーーー鳥の声。耳をすます。なんて聞こえる? ―――ポッピリピー、ピピロピピロ ―――
言われればそんな風に聞こえるが、鳥の声を聞き分けるのは難しい。
キビタキだ。7-8種類の鳴き方をする。
時にはコジュケイのようにチョットコイ、チョットコイと鳴いたりもするそうだ。
相生山には渡りの途中で1ケ月ぐらい滞在するらしいので、運がよければ黒と黄色のコントラストの綺麗なキビタキに会えるかもーー。
是非会いたいですね。しばし可愛い声に聞き入った。
森の中に入っていくと蒸し暑いせいか黒い虫が顔の周りにまとわりつく。
自分だけ虫に好かれているのかなーなんて思うぐらいうっとうしい。
「道路工事のため危ないから入ってはいけません」の看板に行く手をさえぎられて、山の上のほうに向かう。
サワフタギの白い花がきれい。
小さい花のかたまりがふわふわと葉の上にのっている。
沢を塞ぐように茂るのでその名がついた。これも単純。
ちょっといつもとちがう道へ。
「通りぬけできません」の脇道にはいってみる。
ヒメカンアオイの群生地があった。
そしてそこに来た方が大きな穴に向かって手をあわせている。
「どうしてですか?」と聞いたら、
「この穴は太平洋戦争の砲弾跡だから毎日まわっている。」ということでした。
相生山に4,5箇所あるそうです。60年以上たった今もーーー。
元の道に戻り菅田口へ。
手入れのされていない竹林をすぎると住宅地に入った。
そこでNさんが「こんなのがいたよ」と2センチぐらいの虫。
お腹を上にして置くとぴょーんと跳ねてちゃんと着地。
おもしろくて何回もさせてしまってごめんなさいね。
足に褐色の毛があるのでオオナガコメツキだそうだ。
足元にはツボスミレ。白いところに紫の筋が入った可愛い花をつけている。
花が咲いて受粉して種ができる方法と閉鎖花~つぼみのように花を閉じたまま~自家受粉して子孫を残す2つの方法をもっている。
閉鎖花を見てみたいですね。
草地にキツネアザミが可愛い薄紫の花をつけていた。
アザミと同じキク科ではあるがアザミ属では無くキツネアザミ属である。
アザミは棘があって野生的。
キツネアザミは棘が無く女性的で可愛い花-異議のある人はいませんよねー
住宅地を一回りしてトンボ池にでた。
池にはヤゴ、オタマジャクシ、ハチ――セリ、ヘラオモダカの白い花は満開。
去年は一緒に咲いていたトチカガミの花は見当たらず。
でも水辺は生き生きとして楽しい。
カラタチの実を見つけた方が「花をみたーい」と言ったら、まだ花をつけた木もあって大感激。
白い可憐な花と緑のかたい実と大きな棘。なんだかアンバランスな木だなー。
カラタチの棘はいたいよ。気をつけましょ。
そろそろ時間なので帰路についた。
途中大きなカナメモチの木があった。
毎年蛍の季節に夜歩いていると、真っ白な雪のような大きなかたまりが目の前に現れてびっくりする。
あれはカナメモチの花だったんですね。夜でもあんなに目立つのは何か意味があるのかしら??
そういえばズミの花もコバノガマズミの花も白かったですね。
ではまた来月の歩こう会で。E.N
野田氏の意見陳述のポイント
管理人も、20年以上前から相生山緑地内を散策していたので、意見陳述を読むと、当時のことが色々と思い起こされます。
タヌキについて述べられていますが、同様の事態を見たことがあります。
生き物に配慮されてない
まさに同じことを思っていました。
これがこのサイトを立ち上げるきっかけの一つでもあります。
意見陳述の中に出てくる子供たちも、同じ思いを持っているに違いありません。
こうした率直な思いが、多くの名古屋市民にも伝わることを願っています。