名古屋市は、弥富相生山線の予測交通量を、1日あたり約7,700台としています。 これを1年間に換算すると、
7,700台 × 365日 ≒ 約281万台
という、これまで存在しなかった交通が、緑地の中を新たに通り抜けることになります。
交差点における事故リスク(簡単な試算)
国土交通省の統計によれば、一般的な幹線道路の死傷事故率は、走行距離あたり約84件/億台キロとされています。
生活道路ではこの2倍以上、約203件/億台キロというデータもあります。
弥富相生山線の区間(約892m)にこの全国平均の事故率を機械的に当てはめると、
年間の走行台キロ(7,700台×365日×0.892km)÷ 1億 × 84件 ≒ 年間約2件程度
という桁感の数字が出てきます。
これはあくまで全国平均を当てはめた粗い概算であり、実際の道路設計(見通し、交差点の形状、速度規制など)によって上下します。
しかし、「新たにこの規模の交通が生まれる」ということ自体が、一定の事故発生を統計的に見込まざるを得ない規模だ、ということは言えそうです。
付近には小学校もある
しかも、この道路が接続する久方交差点や昭和高校前交差点は、住宅地や学校に近接した生活環境の場所です。
事故が起きれば、通行する車両だけでなく、周辺住民や通学中の子どもたちが巻き込まれるリスクも考えなければなりません。
森林区間特有のリスクも
緑地内を通る区間には、都市部の道路にはない、固有のリスクもあります。
- 見通しの悪いカーブや、勾配が急な坂道での事故
- 夜間、街灯の少ない区間での視認性の低さ
- 野生動物の飛び出し
そして見落とされがちなのが、森林区間での事故が、そのまま火災につながるリスクです。
厳重な防火・防災体制の整備が、あわせて求められることになります。
「一般車両を通す」ことの本当の意味
「一般車両を通す」という言葉は、単に「便利になる」ということだけを意味しません。
それは、年間281万台という新たな交通量と、それに伴う一定の事故発生確率、そして森林区間ならではの火災リスクまでも、地域が新たに引き受ける、ということを意味しています。
名古屋市の対策は?
こうした事故リスクや、それに対応するための防災体制について、名古屋市がどこまで定量的な検証を行っているのか、現時点の公開資料からは十分に読み取ることができません。
約281万台という規模の交通が新たに生まれることに伴うリスクについても、具体的な検証と説明が必要です。